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2009年12月21日月曜日

日本は好むと好まざると関わらず、西洋的な国家である度合いを減らして、今まで以上にアジア的な国家にならなくてはならないのだ。日本は中国を恐れている。しかし同時に、米政府に対して前ほど従順ではなくなっている。FT

 

 

 

 

◆日米関係、楽だった結婚が三角関係に変わってしまった 12月10日 フィナンシャル・タイムズ

最近の東京は、眉間に皺をくっきり寄せたアメリカ人だらけだ。アジアにおけるアメリカの優越性が、中国の台頭に脅かされている。バラク・オバマの政権は、アジア地域における中心的存在としての地位を守ろうと、大戦略を探し求めている。そんな中で今度は日本が、長きにわたり続けてきた米政府との安全保障同盟について、内容の再検討をアメリカに要求しているのだ。

アメリカが懊悩する直接的な原因は、沖縄の米軍基地移設を巡る議論だ。しかし紛糾する議論の背後には、両国のものの見方が乖離しつつあるという事情が横たわる。はっきり言えば、日本で新たに政権を握った新世代の政治家たちは、米政府が自分たちに割り振った従属的な役割を拒否しているのだ。

鳩山由紀夫代表率いる民主党の勝利は、自民党による約半世紀にわたる一党支配に終わりを告げ、日本政治に革命をもたらした。日本の政治権力が、アメリカの忠実な仲間だった自民党から対抗勢力に移ってしまったことの重大性を、米政府は把握しかねている。(中略)

しかしたとえどうであれ鳩山首相は、避けがたい戦略的な転換を言語化しているのだ。つまり中国の台頭によって日本は好むと好まざると関わらず、西洋的な国家である度合いを減らして、今まで以上にアジア的な国家にならなくてはならないのだ。日本は中国を恐れている。しかし同時に、米政府に対して前ほど従順ではなくなっている。鳩山氏がどういう形の新しい日米関係を考えているのか曖昧ではあるが、その基本概念は間違っていないはずだ。

日米中の三角関係において、アメリカと日本はすでに自分たちの役割についてそれぞれ違うことを考えている。アメリカは日本との同盟関係に加えて中国と戦略的な関係を築き、それによってアジアの均衡勢力になろうとしている。一方で日本は、自分たちが米中の間の橋渡しを担うという別の在り方を求めている。こうした単純な図式はもちろん、現実にはなかなかあり得ない。それにはそもそも日中関係が、過去の暗い歴史の影から抜け出さなくてはならない。しかし物事は今まで通りではいられない。アメリカ人の眉間の皺は、当分なくならないだろう。
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