2009年12月26日土曜日
Googleは自らをオープンシステムの旗手であると印象づけようとしている。「オープンソースの旗手」という衣装を身にまとおうとする努力はずっと以前から続いている。
. . . オープンシステムは勝つ。これは古臭いMBAの教育を受けた人間には理解しがたい事実だろう。こうしたMBAが受けた古い常識は「クローズドなシステムを作れ。ひとたびユーザーの人気を得たら、徐々にバージョンアップしながらできる限りの利益を絞り取れ。顧客をロックインすることで競争相手をロックアウトせよ」というものだった。…実際、巧みに管理されたクローズドなシステムは多額の利益を稼ぎ出すことができる。またシステムがクローズドであれば短期的には優れたデザインの製品を提供できる。iPodとiPhoneはその明らかな例だろう。しかし結局クローズドなシステムには画期的なイノベーションは起きない。せいぜいのところ段階的な改良があるだけだ(三枚刃のカミソリは二枚刃のカミソリよりどれだけ優れているだろう?)。クローズド・システムの本質は「現状維持」にあるからだ。凡庸さがクローズド・システムの特徴だ。もし顧客を満足させるために激しい競争をしないですむなら、誰も激しい努力はしない。
それはそれで結構な意見だ。 Android、Chromeその他数々のプロジェクトでGoogleは間違いなくオープンソースの旗手だ。Googleは自らをオープンシステムの旗手であると印象づけようとしている。「オープンソースの旗手」という衣装を身にまとおうとする努力はずっと以前から続いている。 騙されてはいけない。企業というのは自分たちがオープンである分野を非常に注意深く選ぶものだ。そして自社の中核となる収益源を自発的にオープンにすることなどまずない。…企業が「自分たちはオープンだ」と言ったら、オープンになることによってその企業はどんな利益を上げようと目論でいるのかを考えてみるべきだ。オープンであることは慈善事業ではない。
Googleがオープンなのは自社にとって都合がよいときだけだ。Googleが検索アルゴリズムや広告システムのソースコードやデータを公開することなどあるまい。こうした分野の秘密こそがGoogleに巨大な収益をもたらすカギだからだ。
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