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2008年12月21日日曜日

ボブズボーム/ 帝国の崩壊/ 米帝・ソ連・エゲレス




英国は、全世界を支配することは不可能だと知っており、支配しようと試みたこともない。英国は逆に、世界を安定化による繁栄に導こうと試み、自らの意向を世界各地に押しつけようとはしなかった。

アメリカは建国以来の歴史も短く、国家の存亡をかけた戦争も南北戦争以外に経験をしていない。それに対してイギリスは国内の革命や内乱を経験してきた。ボブズボームは「米国は、敵を歴史的な観点から規定することができず、イデオロギーの観点からしか規定できない。つまり、米国の生活様式を拒絶する人々を敵と見なす。」と指摘しているが、アメリカはイデオロギー国家であり歴史観のある国家ではない。さらにボブズボームはアメリカをイギリスのような海洋国家ではなく、ロシアのような大陸国家に似ているとしている。だからアメリカは一つの孤立した世界であり、ロシアや中国に近い国家であり、帝国の崩壊もロシアや中国の王朝が滅んだ例を参考にしたほうがいいのだろう。だから政治力と軍事力で抑え込もうとするのだろうが、それを続ければ内部崩壊が待っている。
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