2009年4月11日土曜日
大河ドラマにナンミョータレントのタッキーや、上戸あや、石原さとみを使って、公明党におべっか使ってるくせに、よく言うよ。」
NHKスペシャル「アジアの一等国」は問題あり。
大日本セキュリティ総合研究所 気まぐれな研究員
NHKは公共放送局であり、国営放送では無い。というか、NHKの現場の人達は自身を日本のBBCであると自認しているのでしょう。NHK(日本放送協会)はBBC(英国放送協会)を名前だけではなく、理念としてもお手本にしようとしているのです。BBCは英国議会によって予算の承認を受けます。NHKと同じですね。もともと、BBCはイギリスのラジオ製造会社の共同出資によって成立した放送局です。ラジオを発明、製造したはいいものの、流すコンテンツが無い....。「では、番組を流す放送局ごと作ってしまえば良いじゃないか。」という発想からスタートしています。つまり、当初から「公」の性格が強く、議会によって予算承認を受けるが、国に操られる国営放送ではない。むしろ、イギリス国民に成り代わって行政のあり方をチェックする「第四の権力」になる事に意義を見出しているのです。実際、反政権的スタンスを取るBBCは政権内閣と衝突する事が多いのですが、どちらかと言うと、行政・政治のチェック機構としてのBBCを応援するイギリス国民が多いようです。さて、そんなBBCをお手本にするNHKとしては、「政権や国民にとっても耳が痛い内容のドキュメンタリーを恐れずにやっていきたい。」という理念が特に現場レベルにあるのでしょう。「NHKは左翼」とはあえて言いません。(実際、単なる左翼運動家もいるのでしょうが。)ところが、残念なことにNHKは時の政権におもねる事が多い。自民党の機嫌を損ねたくない。また、もう一方の与党・公明党におもねって、創価学会とゆかりの深いタレントを大河ドラマ等に出演させる.....。これは公然の事実です。「政権」にとって、耳が痛い内容ができないとなると、「日本国民」にとって耳が痛い内容ばかりになる。まぁ。そういう番組を作るときには左巻きの方々が活躍するのも事実なのでしょう。「NHKには理念がある」といっても、「大河ドラマにナンミョータレントのタッキーや、上戸あや、石原さとみを使って、公明党におべっか使ってるくせに、よく言うよ。」と言われて終わりでしょう。理念倒れってヤツです。現場の理想と上層部の現実の差が大きいのでしょうか?まぁ。ここからが本題なのですが、NHKスペシャル「JAPAN アジアの一等国」という番組なのです。問題点が指摘されています。株式日記と経済展望さんblog.goo.ne.jp/2005tora/e/3063c01c05b81b08de458680e0476939基本的に植民地になって良い気持ちになる人達はいないわけです。もちろん、植民地支配によって恩恵を受ける面があったとしても、「民族自決」のナショナリズムは侵害されたくないものです。実際、NHKの番組制作者は、「日本は植民地に良い事もした。」という右的な一部の風潮に「耳の痛い」事実を投げかけたかったのでしょう。それともうひとつ、NHKはこのドキュメンタリーと同じ企画、近代以降の日本の歩みを見つめなおすという「プロジェクトJAPAN」の中で、スペシャルドラマ司馬遼太郎「坂の上の雲」の放映を計画しているわけです。この作品において、秋山兄弟の成長を軸に、日清・日露戦争が描かれています。いずれの戦争も陸戦では中国が戦場になっており、日清戦争では、日本が中国を破っているわけで、こういうドラマを作る事自体、中国を刺激する事であり、バランスをとる為にドキュメンタリーでは過度に自虐的なスタンスを取っているのでしょう。「そういうエクスキューズを用意するぐらいなら、最初から作らなければ良いのに....。」と思わないでもないですが。さて、そういう事情を(勝手に)斟酌して、このドキュメンタリーを見ていたので、別に内容に腹を立てるわけでもなく見ておりました。まぁ。偏向と言えなくもないが、先に言ったとおり、台湾人が二級市民として悔しい思いをしたのも確かなのでしょう。愛憎半ばする気持ちをインタビューで答えていたのに、「憎」の部分しか取り上げなかった事が問題になっているのもわかりますが、事実の一側面であるのは確かです。ただ、当方も問題だと思ったのは、「日台戦争」という言い方です。清による台湾割譲の後、台湾に進駐した日本軍が地元ゲリラとの衝突を繰り返したのは事実ですが、それを「日台戦争」というのはいかがでしょうか?これは政治的な意図が強い言葉です。「従軍」慰安婦という言葉に日本が振り回された事を知っているはずのNHKとしては軽率だと思いますね。公共放送が特定の政治勢力の意図を含んだ言葉を使うべきではありません。まぁ。そんな事を言ってはみたが、基本的にこの番組の意図を理解していましたし、「これはこれでいいんじゃないか。」という感じだったのです。番組の最後の方までは....。(当ブログは名前が名前なので誤解されやすいのですが、歴史に関しては、ニュートラルに見ているつもりです。)ところが、番組の最後クライマックスシーン、中心人物の柯徳三氏のインタビューにおいて、滅茶苦茶な編集がなされていました。(その内容)※この場面の前まで、日本の植民地時代の過酷さをさんざん取り上げてきている事に留意。「みなしごになって、捨てられたみたいですよ。」「人を馬鹿にしているんだ。日本は。」(友人の台湾人に向かって)「まちがっているか?本当の事だろう?」「これはウソじゃないんだ。日本の若い連中は知らないだろうが、80歳以上の人には宣伝してくださいよ。」「台湾人の若者は日本の為に尽くしてきたんだ。心を察してもらいたい。」「命を懸けて、日本に尽くしたんだ。それなのに.....。」(ここでインタビューシーンが唐突に終わり、別なシーンに変わる。)「それなのに.....。」の後をブッツリ切ったのです。「やりやがったな。」と思いました。「それなのに.....。」の後にどんな言葉が続いたか?それを察するヒントが前にあります。「みなしごになって、捨てられたみたいですよ。」という箇所です。「二級市民としての悲哀、もしくは、奴隷的待遇から開放された。」という文脈からは絶対に出てこないはずの言葉です。開放・植民地支配からの脱却はポジティブな事なのに、「みなしごのように捨てられた」と続くはずがない。つまり、このインタビューで日本に怒りをぶつけているのは、文字通り「みなしごのような待遇にされた事」であり、具体的に言えば、①戦後、台湾人に断りもせず、国民党に台湾を明け渡した。②中華人民共和国との国交樹立と台湾との国交断絶。③その両方。の事を言っているに違いないのです。(リンク先の内容を読んでいただければ、柯徳三氏がどういう考え方の人なのかわかると思います。)ただ、そんな内容を流せば、中国共産党の逆鱗に触れる、もちろん、国民党も反発する。そうなると厄介だから、カットしたのでしょう。しかし、これこそが、柯徳三氏が最も訴えたかった事なのです。柯氏の訴えを都合の良いように編集し、現在の国際社会で孤立している台湾の現状に、「日本は冷たいじゃないか!!」と怒っている所のインタビューを切り取り、まるで、植民地支配の過酷さに対して怒っているように、意図的なすり替えを行っているのです。もちろん、柯氏は植民地支配の悲哀を、日本の卑怯なやり方を批判していた。ただ、このインタビューの箇所では、あくまで、国際社会での台湾の困窮と現代日本の責任を訴えたかったのだ。この取材のやり口は、植民地時代に二級市民としての悲哀を台湾人に味合わせてきたのと同じような詐術ではないか?同情しているように見せかけて、柯徳三氏を侮辱しているのだ.....。私はNHKスペシャルで、日本人にとって耳の痛い話題をやる事の意義を否定するつもりはないし、すばらしい番組を作っていると感心することの方が多い。ただ、こういうマヤカシはやるべきではない。「また、日本人に騙された!!」と言われても仕方が無い。視聴者は馬鹿では無い事を肝に銘じるべきです。※まぁ。この番組を実際見ないと、上の内容にピンと来ないかもしれません。今のところ、まだ見られるみたいですね。探してみてくださいな。
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