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クラウド構築で何万人の雇用を産むといった言説に至っては言語明瞭意味不明の境地だ。クラウド技術の肝は、これまで1人あたり数十台のサーバーしか管理できなかったところを、仮想化や分散処理、自動構成技術を駆使することで1人あたり数千台のコモディティ・ハードウェアを管理できるところまでスケールさせるところだ。同規模のシステムなら運用人員を2桁減らし、同規模の人員なら処理能力や容量を2~3 桁は高められる。それはクラウドを運営する各社が5年とか10年かけてミドルウェアと運用ノウハウを蓄積したからこそ可能なのであって、体裁だけコンテナ型サーバーを導入すれば済む話ではない。
いまの電子政府が抱えている問題は山ほどあって、自治体毎に異なるレガシーシステムを抱えていて重複コストが大きいこと、電子申請の仕組みが不便に過ぎて開店休業にあること、大して使われないままに技術的にも老朽化しつつあることだ。だいたいITの活用で業務プロセスから見直してこそ効果を期待できるのに、旧態依然とした組織や手順には手をつけず形だけITを導入したものだから、年金問題しかり、とんだお荷物になってしまった。
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